予防接種

予防接種について

予防接種には、自治体が実施する定期接種と、個人で行う任意接種があります。
予防接種を受けることで、体内に病原体の抗体ができ、その病原体の感染リスクを低下させたり、または感染しても重症化を抑制する効果があります。
当院では様々な予防接種を受けることが可能です。以下に記載したもの以外にも対応可能ですので、受付や電話にてお気軽にご相談ください。


主な取り扱いワクチン

インフルエンザワクチン

インフルエンザワクチンを接種しても、ウイルスが体内に入り込むことは防げません。しかし、「つらい症状が出ないようにする」、「重症化しないようにする」効果が期待できます。
高齢者福祉施設に入所されている65歳以上の方を対象とした報告によると、ワクチン接種によって34~55%の方の発病(つらい症状が出ること)をおさえ、82%の方の死亡をふせぐ効果があります。
ワクチンの予防効果は接種後2週間程度で始まり、約5ヶ月間持続します。
インフルエンザの流行期は、11月から3月のことが多いことから、11月中までに接種しておくことをお勧めします。

当院では3歳からインフルエンザワクチンの接種を行うことができます。なお、65歳以上の接種の際には、一部公費助成を受けることが可能です。

インフルエンザ

肺炎球菌ワクチン

肺炎は死因の第5位をしめており、65歳以上の肺炎で最も頻度の高い原因は肺炎球菌です。そこで、肺炎の重症化リスクを軽減できる肺炎球菌ワクチンの接種をお勧めします。
成人に接種される肺炎球菌ワクチンは、23価ワクチン(ニューモバックス)と呼ばれるものです。1回接種するとおよそ5年間効果が続きます。肺炎球菌の仲間は数十種類あり、ニューモバックスでこれら全てをカバーできるわけではありません。このためワクチンを接種すれば絶対に肺炎球菌肺炎にならないというわけではありません。しかし、もし感染してしまっても、重症化を抑える効果があります。
65歳から5年ごとに接種することが推奨されています。65歳の方は、初めてニューモバックスを接種する時に限り、自治体の公費の補助があります。対象となる年度以外の接種、2回目以降の接種は自費となります。

MR(麻しん・風しん)ワクチン

妊娠初期に風しんに感染すると、出生した赤ちゃんに先天性風しん症候群とよばれる障害が生じる可能性があります。先天性風しん症候群では、心疾患、聴力障害、白内障、緑内障といった合併症が現れます。
風しんは予防できる感染症ですので、以下の方は抗体検査や予防接種を受けるようお勧めします。

  • 妊娠を希望している女性(妊娠中の方は接種できません)
  • 妊娠を希望している女性、または妊婦さんのパートナーおよび同居人

なお、横浜市内に住民票がある方は、横浜市風しん対策事業により、抗体検査は無料、予防接種は一部費用の助成があります。

水痘・帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹の発症率の低下、重症化の予防、帯状疱疹後神経痛の予防に有効です。50歳以上の方は接種可能ですので、ご検討ください。ワクチンは2種類あり、以下のような特徴があります。

  弱毒生水痘ワクチン(ビケン) シングリックス
ワクチンの種類 生ワクチン 不活化ワクチン
帯状疱疹の予防効果 51% 50歳以上:97%
70歳以上:90%
神経痛の予防効果 67% 50歳以上:100%
70歳以上:86%
効果の持続期間 5年間 少なくとも10年間以上
接種費用 8,000円×1回 22,000円×2回(44,000円)

帯状疱疹ワクチンは公費負担ではないため、金銭的な負担が大きい点がデメリットです。しかし予防効果は高く、接種するようお勧めします。


予防接種の費用

種類 費用 備考
インフルエンザ 公費 2,300円  
自費 4,000円 13歳未満:2回接種(2~4週間空けて)、13歳以上:1回接種
肺炎球菌 公費 3,000円  
自費 8,000円  
MR(麻疹・風疹)ワクチン 横浜市風しん対策事業 3,300円  
帯状疱疹 ビケン 8,000円  
シングリックス 22,000円/回 2回接種(1回目から2~6か月後に2回目)
B型肝炎   5,500円/回 3回接種(1回目から4週間後に2回目、20~24週間後に3回目)

※その他予防接種も対応しております。お気軽にご相談ください。